大漁、異漁。耀

タイトルは タトゥーのようなもの

バディ(男×男)

始まりは永遠

きらきらと、かるくて、まっすぐで。 中山優馬主演の『バッテリー』(2008)、助演は高田翔。 じぶんを信じたり、だれかを信じたりすることのシンプルな輝き。 へんに老成したところがない。中学生が中学生を演る。 千原ジュニアや中尾ミエ。斉藤由貴。まわ…

まっすぐで、ときどきぬけてる。

『劇場版 仮面ライダードライブ サプライズ・フューチャー』(2015)、竹内涼真を観たくって。 ちいさいころから、ヒーローと、奇ッ怪な敵が戦うところ、もっと言えば奇ッ怪な敵が暴れまわるところが見たくって、テレビのまえにいた。ドラマにはそれほど興味…

笑う回数よりも泣く数のほうが多かったかな

『帝一の國』観る。菅田将暉、野村周平、志尊淳、間宮祥太朗、竹内涼真、千葉雄大──このキャスティングの凄さ。 いくつものカップリングを「発見」できておもしろい。俳優の熱演に原作が奉仕するかたちだ。キャラクターの関係性をつよくする温かな肉の匂い。…

「僕がチャンピオンでいるあいだは、必ず会場を満員にしますから」 竹下幸之介

DDTプロレスリング「MAX BUMP 2017」観戦。Amazonビデオのコンテンツ「ぶらり路上プロレス」でどんどんDDTを好きになり、竹下幸之介を観たくて観たくて足をはこんだ。後楽園ホール。 なにしろ「ぶらり路上プロレス」がおもしろい。キャラクター、パーソナリ…

荒まずに寝ればいい

『エイプリルフールズ』(2015)、7つの挿話が同時進行する。2時間の映画だからどの話も掘り下げられないのは明らかだけれど、それにしてもエイプリールフールの解釈やウソの練りかたがアマい。それでも松坂桃李の全裸の後ろ姿に、スウェット姿の浦上晟周の…

ドラえもん「部長とボクとどっちがだいじなのッ!」

『映画 ドラえもん 新・のび太の日本誕生』(2016)、テレビ放映は先週3月3日。旧石器時代のククルが清冽で凛凛しく愛らしく、チャンネルを合わせるたびに展開がスムーズ。それで改めて正坐して観る。良かった。 映画ドラえもんの新シリーズに対してエピソー…

〈「おめは手が不自由だから百姓はできねげんとも、頭(あだま)はいいんだがら、勉強(べんきょ)で見返してやれなぁ」/何度かいわれているうちに、清作も母の気持がわかってくる〉

渡辺淳一『遠き落日(上) (講談社文庫)』。映画は、1992年。新藤兼人監督による母子愛もので、暴露本的な原作(1979年)とはちがった匂いのようだけれども。 『遠き落日』は野口英世伝。「私」が取材にメキシコのメリダを訪れるところからはじまる。モダンな…

「『22ジャンプストリート』を一緒に観て泣いたの覚えてる?」

『タイラー・オークリー 君は君のままで』(2015)。オープンリーゲイでユーチューバーのタイラー・オークリーのドキュメンタリー。 セクシュアリティ、政治的な立ち位置を明確にしつつサービス精神に溢れたコンテンツを提供しつづける。骨の太いことだ。こ…

「オカマだと? 今は2014年だぞ。ゲイとホモセクシャルは許す。オネエと呼ぶユーモアは俺にはないが」「……『人間の性』の授業で感化されてる」

『21ジャンプストリート』の続編、『22ジャンプストリート』! 前回は高校に潜入したが、今作では大学に。どちらも、パーティーのシーンは派手でこなれている。 アメフトで活躍するのはブラッド(チャニング・テイタム)。精悍で愛嬌もたっぷり。ギークなネ…

「初登校でゲイの黒人を殴ったりして何なんだ」

『glee/グリー』 のせいだ。 『21ジャンプストリート』、2012年の映画。高校の同級生だった二人が警察学校で再会し、そこでは意気投合、オトナになってトモダチになるということもある。 そんな二人にあたえられた仕事は、高校生のふりをして、クスリの供給…

「子供時代など皆おなじ。架空の記憶を寄せあつめて人格が形成されるとおもう奴は、ほかの自伝を読めばいい」  グレアム・チャップマン

『モンティ・パイソン ある嘘つきの物語 グレアム・チャップマン自伝』(2012)。3人の監督、14のアニメ製作会社による。つぎはぎなのはモンティ・パイソンらしくて好い。どのスケッチも〈セックスとバイオレンス〉に満ちている。 グレアム・チャップマン(1…

「卓郎のこと好きな奴なんて一人もいないんだよ!」

前作の須賀健太も愛しかった。この『青鬼 ver.2.0』ではいじめられっ子のシュン(タモト清嵐)、いじめの首謀者・卓郎(松島庄汰)、腰ギンチャクのたけし(勧修寺玲旺)、エキセントリックな秀才ひろし(中川大志)。シュン以外の、同性間の友愛が、狙って…

1989年、劇場版『悪魔くん』。冒頭から来ていたが、百目の「海って痛いもん。ぼくのおしりに噛みついたもん」という科白で完全にヤられる。テンポも、ユーモアも、登場人物の出順もみごとだわ。

2008年のオーストラリア映画『ブルー・ブルー・ブルー』、シコい。 他人から見てシコいものが青春だ。羨まれない若さなど、何でもない。 物語は、弛緩している。そうではあるけど好奇心を充たそうとする少年たちのドライブや、セックスや、サーフィン。かれ…

「似たような罪をまた犯すことができても、まったく同じ罪を犯すことはできない」

『46億年の恋』(2006)。原作は正木亜都(梶原一騎/真樹日佐夫)『少年Aえれじぃ』。 映画は、カチンコからはじまる。舞踏。抽象的な舞台装置。演劇的だ。 安藤政信と松田龍平を除くまわりのにんげんたちがよくしゃべり、そのつるみかたが邪悪で野蛮。 窪塚…

おれのセレブリティ

『バッド・ブロマンス』、原題The D Train。2015年の映画。ヘンリー・ジェブロフスキーがでていたのが、『ヒーローズ・リボーン』完走後として嬉しい。 監督、脚本はジャレッド・ポール、アンドリュー・モーゲル。 話としては簡潔で、感動的だ。 高校の同窓…

「いいからついてこいよ。新宿二丁目におもしろい店があるんだ。今日は四月四日だろ。特別な日なんだ。三月三日はおひなさまで、五月五日は子供の日だろ。となると、四月四日はオカマの日だ。さっ、行こう」

つかこうへいの文章は、ノッてくるほど冗談口ばかりになり臨場感が増す。それで登場人物たちの抱える事件が重いんだか軽いんだかわからなくなることしばしば。それぞれの時間的な思考や傷が霧散してしまうのだ。その変わり身の早さは演劇的で、小説の方法と…

「にんげんなんて所詮ぬるぬるですよ」

『ハッシュ!』、2001年の映画。2001年の高橋和也と田辺誠一がゲイのカップルを演じる。監督、橋口亮輔。にんげんの短所が真ッ先にでてくるような描きかた。これをやると登場人物を多面的にえがくのに時間がかかる。 行きずりのセックスを厭わないような、即…

がっちゃん「昔は隠すのみで、SMと言ってもSMと言っても、言っても絶対にお客同士は会わないのが普通でしたから。SMバーで客同士がみんなで会話をするようになったのなんて、最近の話だと思いますよ」

二村ヒトシ、金田淳子、岡田育のトークイベントがまとめられた『オトコのカラダはキモチいい (ダ・ヴィンチBOOKS)』。発言者のプロフィールを知らずに読んで、岡田育を年配の腐女子だとおもっていたら、金田淳子のほうが年上だった。BLに対して現役なのが金…

古墳的魔術

『DENKI GROOVE THE MOVIE? 石野卓球とピエール瀧』観る。監督は大根仁。なにしろ気持ちが好い。ひとを自由にするものはストーリーではなくて画だ。画の蓄積や、画の選択。圧縮。快楽。電気グルーヴはメロドラマ的な詞に頼らないし、この映画も動的に静的に…

〈たしかに単純で馬鹿なところもあるけど けどそういうとこだって俺にとっては眩しくて〉

佐倉しいね『明日は言えるかな (ショコラコミックス)』。“甘酸っぱい”初恋の女子と男子がいて、男子の勇気待ちという、そういう“明日は言えるかな”。週刊少年マンガっぽい男子のよこには、カムアウトも愛の告白もできない男子。 だれにもカムアウトできない…

〈自戒した俺よ 忘れるなよ〉  上京まで

絵津鼓『SUPER NATURAL (Canna Comics)』。ふしぎと遠くて、なつかしい。学園物はにがてだけれど、職業や将来をわすれてはいられない専門学校が舞台のせいか、かなしく澄んでいる。美容科。関西弁で。みごとに標準語的な日常から切り離されている。 そういう…

『まんが道』はAF(アナルファックではなくてA×F)

東京堂書店、「サンキュータツオ×春日太一の文化系食わず嫌い講座──BLの豊饒な世界 第3回 発展編」行く。 お二人、前日のクロヤギ交えてのイベントの感想からはじまる。恋バナ。恋バナそっくりの恋バナ。「なりチャ」の話。 芸人クロヤギが「なりチャ」をし…

「この外見なら 中身が誰だって構わないんだな」

コモトミ裕間『ようこそニューワールド (BABYコミックス)』。絵はやや古く、未熟だけれどもおもしろかったしエロかった。意趣返し、リバ、目覚め。正義と悪がないまぜになっている。愛することや征服することのむずかしさ。 俺がわざわざ“アノ写真”ちらつか…

〈「もし」ってやつは、星みたいに無限なんだ〉

『週刊文春』2015.9.10、「私の読書日記」は穂村弘。 紹介されているのは池辺葵のマンガ『プリンセスメゾン』、沼正三『マゾヒストMの遺言』、それからサリー・ガードナー『マザーランドの月』。 マザーランドの月。一冊の本ではあるけれど、ヤングアダルト…

「〈殺しのライセンス〉は〈殺さないライセンス〉でもある」

『007 スペクター』、ずうっと笑いながら観た。洗練の果ての野蛮なのだ。世界にはまだ泥くささがのこっている。「情報」という言葉には洗練だけがあるけれど、「諜報」は泥くさい。官僚的、グローバリゼーションといったかたちで007たちが否定される。部門は…

「証拠でもあるんですか?」「ない。ないから、おまえだって言ってるんだ」

『キャバレー』(1986)、作り手に愛された作品だったのだとおもう。原作は栗本薫。角川春樹事務所創立10周年記念作品。出演者は豪華。冒頭で北方謙三観て「おっ」とおどろいたり、チンピラ役の宇崎竜童が海に落ちたり、三原じゅん子が駅弁ファックされたり…

「あったけぇからだよ! ホームレスの方々だって段ボールのうえで寝てるだろ? あれは、あったけぇからだよ」

池松壮亮、マキタスポーツ、デビット伊東、鈴木拓、佐野史郎ほか、出演者の名を見るだけでスルー厳禁と判る。しかし知る機会がなかった。 2013年の長編『この世で俺/僕だけ』(監督、月川翔)。赤ちゃんの扱いかたや場面転換に『トレインスポッティング』の…

「その戦果を誇大に伝えんために、一つの首を二つに断ち割り、四万五千個の首を得たと称して、勝利の酒に酔ったという……」

「おまえが望むなら、わたしがこの世に連れ戻してやろう。もう一度生きてみたくはないか? より強く、より美しい若者として」 「そちのことを想えば、わしの心は尚更にときめく。生涯の好敵手に巡り会ったときのように。今もし、わしに未練ありとせば、そち…

百合も薔薇も知らない男子が百合を見て薔薇に気づくということもある。

明るくヤンチャな真嶋と、まじめでぼっちの園木。どちらも、身のまわりのだれかを当てはめることができる。二人のなかに、何人もの知人。 たなと『あちらこちらぼくら (ビッグコミックススペシャル)』。真嶋がぐいぐい入ってくる。園木が戸惑う。これが、BL…