大漁、異漁。耀

タイトルは タトゥーのようなもの

韓国

〈議会も虚ろな空間にすぎないのだ。失敗も成功もすべては上層部が決定する。私が、北と南の体制がどこか似ているという疑問を抱きはじめたのはその頃からである〉

李恢成『可能性としての「在日」』。エッセイと講演録。1970年から2001年まで。ながい時間が1冊にまとまっている。ここで何度も言及される北朝鮮と韓国の平和的統一は、まだ実現していない。 初出もあるけれど、底本に『沈黙と海』『円の中の子供』『時代と…

表紙はチャウヌ

『ニューズウィーク日本版』2021.5.4/11、「韓国ドラマ&映画50」。 これから公開されるホン・サンス監督『逃げた女』、イ・ジョンピル監督『サムジンカンパニー1995』が待ち遠しくなる。 「私のとっておき映画5本」。はるな愛、クォン・ヨンソク(権容奭)…

「この銀メダル、きみのだろ」「ちがうよ。だって、捨てたんだもの」

2013年の映画『君に泳げ!』。「国民的弟」であるウサン(イ・ジョンソク)と、天才肌のウォニル(ソ・イングク)。ウォニルはふざけてばかりいるが、そこに見え隠れするのは陰のある物語。 少年期のウォニルは金メダルだった。ウサンは銀メダル。時経て二人…

「親父が言ってたっけ。『味は見た目だけではない』」

武正晴監督『カフェ・ソウル』(2009)。脚本(金杉弘子)は甘いところもあるけれど、カメラワークがしっかりしている。 追いかけっこがはじまったり(『嘘八百』)、育ったばしょがおんなじだったり(『百円の恋』)と武正晴監督らしいばめん、傾向をかんじ…