大漁、異漁。耀

タイトルは タトゥーのようなもの

「落語協会 真打昇進襲名披露興行」  鈴本演芸場

17:20から21:10。しっかり聴いた。3月26日のトリは真打昇進の林家彦丸。


古今亭志ん吉、「無精床」。一寸びっくり。そんなにめでたい噺とはおもえないから。
つづいて太神楽曲芸、翁家小楽、翁家和助。太神楽、好きだ。めでたいことを、する。そういうかたちで特化した芸だけれども、無意味といえば無意味な鍛錬、技巧であり、そこにわくわくする。
若い和助と小楽では、傘を回す速度がちがう。和助は速い、すごいなあとおもって観ていると、小楽師のナイフさばきがみごとで目を瞠(みは)る。


三遊亭歌奴「谷風情相撲」。バランスのいいサービス精神。初見をおどろかせる飛び道具。わるくない。ほかの噺を聴いてみたい。そこに、中毒性があるのかどうか。
漫才、すず風にゃん子金魚。淀みない。しっかりしてらっしゃる。即興性やライブ感は、うすかった。
彦丸の師匠、林家正雀は「西行鼓ヶ滝」。いい噺。歌が添削されて、推敲されて完成するという。その霊的な現場。


柳家三三、「元犬」。犬が人間になる。やることなすこと犬だから、健やかでエロティックな噺だとおもう。柳家三三は落語家にしか見えない。落語家にしかできないことを演る。すごいわ。
鈴々舎馬風、漫談。ここで仲入。


柳家喬太郎「茶代」。
林家正蔵「新聞記事」。
そして林家彦丸は「井戸の茶碗」。