大漁、異漁。耀

タイトルは タトゥーのようなもの

「ポルノ業界で働いたのは正味17日です。でもその17日で生涯の烙印を押されました」

ラヴレース(字幕版)
ラヴレース スペシャル・プライス [DVD] ディープ・スロートの日々―リンダ・ラブレイス自伝 1970年代のポルノ女優をえがいた『ラヴレース』(2013)。主演のアマンダ・サイフリッドかわいい。だからチャーミングでエロティックなだけの映画かというとそうではなくて、アメリカ、キリスト教の国だしヒロインの家はかなり謹厳。
自立が自律を指すことはすくなく、たいていは自由をもとめて自立したがる。そのときの恋愛が、いいあいてをみつけるはずもなくアマンダ・サイフリッド演じるリンダは不幸になっていく。
恋人(結婚。のちにヒモ化する)におしえられたことや成功もありはする。それがポルノ女優リンダ・ラヴレースとして出演した映画「ディープ・スロート」なのだけれども、リンダが両親(シャロン・ストーン×ロバート・パトリック)に反発してまで成したかったことはそれではないし、夫の暴力や金銭問題を受け容れてなお「センセーショナルな成功」に感謝できるかといえばむずかしい。
この物語は、道徳的な正しさへと向かっていく。男性的な目線ではうすっぺらな、女性的な目線では重たい映画。
多くは描きこまれないが、キャストが魅力的で説得力をもつ。ベテランポルノ女優役のデビ・メイザー。製作者の役にクリス・ノース、ボビー・カナヴェイル
ジェームズ・フランコでた瞬間に昂奮した。みんな綺麗に撮られている。70年代感もあって、ずっと流しておきたい映画。