大漁、異漁。耀

タイトルは タトゥーのようなもの

「料理人にとって大切なことは、優しさと愛情」  北島素幸

料理王国 2016年10月号
料理王国 2016年10月号』、「店を持つ覚悟 料理人の“独立”とは」。
「北島亭」の北島素幸は、レジェンド。そこへ行きたい行きたいとおもいながらもうまく機会をみつけられない。古典。セルバンテスの『ドン・キホーテ』のような。電子書籍で古い書物は近くなったが、格式あるフレンチはどんどん遠くなる。


コンベクションオーブン全盛の現在だが、「道具に頼らない工夫も大事」という北島さんは、あえてオーブンを手放した。サラマンドルに入った肉は、状態が手に取るようにわかり、自身の感覚で焼き加減を調整できる〉

「道具に頼らないことで、肉や魚といった素材に真っ直ぐに向き合うことができる。そんな時に食べ手の琴線に触れるような料理ができ上がるのだと思う」


料理人それぞれの世界観を読むのはおもしろい。東麻布「カメレオン」を畳んでフードプロデュース業を経ての鷹番「地中海食堂オリーヴァ」、萩原雅彦。「日本のイタリアンは飽和状態。もはや刺激を受けるものがないのに枠にとらわれるのは、自分らしくないと思ったんです」
「レストラン業って、拘束時間が長いし大変でしょう。もともと好きで始めたのに辛い状況になっているとしたら、おかしい。面白いことをやったほうがずっといいですよ。新しい場所で新しいものを創り出さないと、勤め人と同じでしょう」


フォリオリーナ デッラ ポルタ フォルトゥーナ」から「アンティーカ トラットリーア ノスタルジーカ」、「アルベリーニ」と営業形態を変えながら現在「リストランテ エッフェ」へと。小林幸司、「このままいけば何とかなるのに、最初に戻る。ダ・カーポですね(笑)」
「レストランの中は非日常の世界ですが、壁の外にはどうしようもない日常がある」