大漁、異漁。耀

タイトルは タトゥーのようなもの

「ワァも、野菜と毎日、戦争してらァ」

ウルトラミラクルラブストーリー
ウルトラミラクルラブストーリー [レンタル落ち] 片想いの主人公。監督は横浜聡子。『ジャーマン+雨』公式ページの「監督について」によると〈楳図かずおを誰よりもリスペクトし、カラオケでは椎名林檎を熱唱、候考賢の映画が大好きで、坂口安吾を愛読するも、精神年齢は小学生並と自認する、悩みは多く言葉は少ない、29歳女子〉(当時)。どの固有名詞もよくわかる。坂口安吾由来のイノチガケのカタオモイかと得心する。両想いのほうが物語になるから、片恋をえがくのはすごいとおもう。
2009年の映画『ウルトラミラクルラブストーリー』。松山ケンイチ麻生久美子


主人公の陽人が首のない男と語りあうばめんにおどろく。そのあと陽人もしんで死亡診断書まででるのに肉体はそのまま飯は食わぬが生活つづく。これが映画のこり30分あたり。
そして肉体もしぬ。ホルマリンに漬かった脳がのこる。熊とまちがわれて撃たれてしんだ陽人は熊に転生したのだろう。ヒロイン・町子は陽人のホルマリン脳を熊にくれてやる。
ひとのかんがえている/かんがえていたことはわからない。首がないとか他人の脳を手放すというのはそういうことだろう。
他人が生きているかしんでいるかだってわからない。とてもスーパーナチュラル。幼児的で澄んだ感性。