2008年のオムニバス映画『TOKYO!』。監督したのはミシェル・ゴンドリー、レオス・カラックス、ポン・ジュノ。各話錚錚たる日本俳優が出演、レオス・カラックスの作品にはドゥニ・ラヴァン、ジャン=フランソワ・バルメール、ジュリー・ドレフュスも。
ミシェル・ゴンドリー「インテリア・デザイン」はタイトルどおりに、おんながインテリアへとメタモルフォーゼを遂げる。彼氏は自主制作のままくすぶっている映画監督で、観念的な若者。そういう「若者たち」として、いつまで集団に属していればいいのか。おんながおとこから離れることになるのは必然かもしれない。そしてもうちょっと、日常に近いところで芸術や表現と触れあえる「大人」に寄り添うのかもしれない。
レオス・カラックス「メルド」。
無差別殺人を犯した怪人が、裁判にかけられる。これは、東京裁判ではないのか。怪人メルドが東条英機にみえて仕方なかった。
地震と引きこもりを扱ったポン・ジュノの「シェイキング東京」。香川照之も蒼井優も竹中直人も荒川良々もそのまんま。俳優には好きにさせて、色調はしっかりポン・ジュノの映画になっていて。