大漁、異漁。耀

タイトルは タトゥーのようなもの

1990年5月14日生まれ

鬱で仕事を休んでいる友人と、会う。そいつが言った。「ここ来るまえに、職場にも顔だしてきた」
「治ったのかよ」
「仕事せんと、友だちと会う資格もない。そんな気ィして」
いろいろ話したいことはありそうだけれど、集合場所が渋谷だったから、どちらもよしもと∞ホールのスケジュールを観ていた。
バイク川崎バイクサンシャイン池崎、間に合わない」
「21時30分から、バニラボックス初単独ライブ」
「知らない」
二人ともバニラボックスを知らなかった。そういうときは「行く」。


バニラボックス。結成4年目。そういうネタはすでにだれかが演っているとか、そんなことかんがえない。緊張しつつも演り切るからキラキラ。オープニングで柏木にしかスポットライトが当たらない。VTRでは吉野が踊れていない。初見でもキャラクターが呑める。
さいしょの漫才はきれいなスカシで。「ちいさい頃になりたかった職業」を柏木が言い、しかし吉野に演らせない。
その後の漫才もVTRもコントもぜんぶ冴えていた。コントはナンセンスなものと、小説的なもの。コントを専門とするひとたちのシチュエーションコメディ的なものとは一寸ちがった。
VTRではじぶんたちのコンプレックスや弱点をさらし(毛深いとかお化け屋敷ニガテとか)、それが笑いや個性に変わる。柏木は天才キャラなのかとおもっていたら方南町のお化け屋敷でぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあ叫んでいて、そのあとの漫才で言い訳したり照れてみたり、ずいぶん色んな部分をみせた。
吉野は声を張って、終始リード。友人が「場面転換の選曲は吉野やとおもう」。