大漁、異漁。耀

タイトルは タトゥーのようなもの

双子 愛犬 国境

ヒトラーの忘れもの(字幕版)
ある限られた空間で語られること。
蝿の王』か『変身』か。エピソードを詰めこむか、削っていくかで作品の匂いが変わってくる。
ヒトラーの忘れもの』(2015)。デンマークの海岸沿いにナチスが埋めた多量の地雷を掘りおこすことを強いられたドイツの少年兵たち。捕虜としての強制労働だから飢えと不安がある。作業はおぼつかない。停滞。それでもいくつもの誤爆があり、死を眼にする。夢や希望が生まれたり消えたりする。
助かった、とおもったらまだまだロードマップの途次だった、という戦争状態がつづく。それで禁則を侵すわけだ、少年兵たちにしても軍曹にしても。だって戦争はとっくに終わっているじゃないか。復興がまっているじゃないかと心が声をあげるのだ。
それを仰々しく演らないところが好い。マーチン・サントフリート監督。