大漁、異漁。耀

タイトルは タトゥーのようなもの

前科のあるおばさんたち。だけど怖がり。そして勧善懲悪。

タイラー・ペリーの出たぞ?! マデアのハロウィン (字幕版)
大馬鹿代 DVD 第1巻
『タイラー・ペリーの出たぞ〜! マデアのハロウィン』(2016)。タイラー・ペリーが一人三役。マディアおばさんと、ジョーおじさんと、かれらの子であるブライアン。
一人三役の会話はもちろん別撮りで、メイクにかけた時間のぶんはたっぷりしゃべってやろうとセコい計算するからどのばめんも長くなる。あらすじは企画書に記されたものより深まることはないだろう。
それでも人気のシリーズなのは、俳優による異装ギャグ。ポリティカル・コレクトネスとしてまちがうことも多いけれども、異なる立場を代弁しうるという「優しさ」。我慢して生きている者のぶんまで毒を巻き散らすことで「共感」されもする。
弱者のための道徳的な勧善懲悪(それも、トリックスターによる)。タイラー・ペリーの諸作が人気の理由も、一段劣ったものとして見るひとがいるのも、わかる。
バムおばさんにカシー・デイビス。ハッティおばさんにはパトリス・ラブリー。一人娘のティファニーを(弟もいる)、ダイアモンド・ホワイト。これが美人。


竹内力の「大馬鹿代」シリーズにも一寸似たところがある。