こうしてまた徐々に時間をかけて、俺はもとの堕落した生活にもどっていった。
マロ「好きすぎてやばいから結婚するんすよね?」
蝶子「マロはコドモだねえ!」
『おっさんずラブ』、最終話。
脚本家・徳尾浩司がBL脳じゃないから書けたところ、いっぱい。上司である黒澤(吉田鋼太郎)が春田(田中圭)の姓を名のる選択とか、ゼクシィとか、リバとか。
マウントとられて押し倒された春田へのキス、なんだが春田の唇が牧(林遣都)をお迎えに行っていて、いい関係である。牧の巨根に触れて“いやじゃなかった”のも発見。とにかくじぶんの知っている愛しかたで挑もうと、春田はマウントをとりかえす。
さかのぼって、黒澤との誓いのキス。ためらう春田に「神様のまえで、嘘はつけないな……」と黒澤が言い、「安心しろ。披露宴はとっくにキャンセルした」と嘘をつく。春田を安心させるための、皆が悔いをのこさずに生きていけるための道のつくりかたを黒澤は知っている。こういう大人が〈ヒロイン〉でよかった。
披露宴に招かれた面々も、春田のこと牧のこと黒澤のことよく知っているから、黒澤を受けとめることがきでた。オープンリーに働ける職場やパートナーでよかった。
後日黒澤が屋上で武川(眞島秀和)の手に触れるばめんがあるけれど、じぶんたちではトモダチ以上のものになれない、ギャグにしかならない、とわかっているかんじ、とてもよかった。