大漁、異漁。耀

タイトルは タトゥーのようなもの

かわいいマンガ2

広告会社、男子寮のおかずくん (クロフネコミックス)
オトクニ『広告会社、男子寮のおかずくん (クロフネコミックス)』。
舞台は広告代理店。関西弁だがギャグ100連発というのでもなく弱気なところがある西尾和(おかずくん)の家に週末あつまる同僚の東良、北、南郷。それぞれごはんの担当があって、おかず、汁物、米飯、箸休め。
くつろいだ時間だけれどもはっきりとした役割があるから仲が崩れず清潔で、部署はちがうが切磋琢磨をすることにもなるし、ヘンなエリート意識もない。美しい関係である。男同士で友情は成立するのか? と問いたくもなる。男同士にあるのは友情だけだろと言われれば、そうですかと答えてそこにさまざまなことをおもう。友情とか絆ってのは選民のハジマリだろうに。


英雄性を欠いた主人公と、おおきな舞台。翻弄されながらも、目のまえのちいさな課題を解いていく。と、しっかり小説のフォルムをもっていて、しかもかわいい。


マーケティング志望だった東良の営業成績が、営業志望の西尾よりもずっと良いというパラメータの差から関係ははじまった。それで西尾が打ッ倒れるまでがんばって、だけど西尾がフォローしてくれて、なんてベタが先ずあり、そのイベントでクライアントからもらった豚肉のヴィジュアルに二人して目をかがやかせる、ノベルティのお皿(くろぶたトンタロウ)を回をかさねても使いつづける、といった辺りにかなりすごいかわいらしさ。