オトクニ『広告会社、男子寮のおかずくん』。好きで読んでる。温かなリアリティ。おかずくんがゆるやかに関西人で、大しておもしろいことも言わぬなど、レッテルからの逸脱が、関係性を生んでいる。
感情の濃淡がひとそれぞれにあるだけで、俯瞰すれば皆おなじようなもの。強いて違いを見いだすならば、経験の差か。それでドラマは成り立つとおもう。へんに誇張して、人物を類型的にしまったものより『おかずくん』みたいなマンガのほうが愛しい。
わかりやすく衝突していると、じぶんに足りないものを他人のなかにみつけることが容易でなくなる。