ともちゃんちに あそびに いったら
だれも いなかったので
なっちゃんは ひとりで かわらに でかけました
書きだしから、やられる。はじまっている。詩は、こどものつくるぼうけんものがたりに近い。
省略もあるが、足し算もある。話をつぎつぎ順接でつないでいく。事実が溢れていく。生命力。
それが《好き》というものだろう。〈なっちゃんは くずの つるが すき〉、〈なっちゃんは ひまわりの はなが すき〉、〈なっちゃんは あおさぎが すき〉とえがかれる。どれも理由は感覚的だ。土地の匂いは異なるけれど、宮沢賢治だ。
夕立ちも。