大漁、異漁。耀

タイトルは タトゥーのようなもの

「おまえは学ぶことを怠るな。一日一冊は本を読みなさい」

period (IKKI COMIX)

ぼくはずっと バットは野球をするためにあるんだと思っていた。

投げられたボールを、

打つためにあるんだと…

でももしかしたら 逆かもしれない。

もともとは ボールじゃないものを たたいていたんじゃないか?

吉野朔実(1959−2016)による『ピリオド』第1巻。

ゆうべ バットで殴り殺したはずの父が

居間で新聞を読み、お茶を飲んでいる。

物語というのは、なにかがなにかとつながるものなのだけれど、吉野朔実はぞっとするつなげかたをする。親切な作り手ではない。リアルが不意におとずれる。内田百閒の小説みたいだ。

 

無垢な兄弟。暴力を振るう父親。借金をかさねる親戚。はじまりはここから。