大漁、異漁。耀

タイトルは タトゥーのようなもの

「相葉くんと料理してます!」

さすが相葉くんです! さすが相葉くん!

といつもよりもずっと上ずった声で褒めちぎる佐藤龍我。佐藤の崇敬する相葉雅紀が「きょうは、おうちでできますから」と言ったから。言ったから。

相葉マナブ』「マナブ! ご当地うま辛麺!!」の回。何度も観てる。佐藤龍我がたまらない。この子は感情を溢れさせる。口をあけたら、のどの奥に心臓が見えそう。

ミュージックステーション』ではドラマ主題歌、キスマイの「ENDLESS SUMMER」のときにさいしょはモブというか、素人というか、うたうアイドルに初めて遭遇した真夏の少年たちという格好で、佐藤龍我が仲間を呼ぶ。手招きしたり、高台に腰掛けたり。佐藤龍我が心を込めると、辺りに景色が浮かび上がる。喚起力があった。

テレビドラマにもたくさん出てほしいけれど、舞台で役者をやってほしいと、おもった。

佐藤龍我は、論理ではない。心臓で、あいてのことばを受けとめるから「ビビン冷麺? ビビン冷麺?」とか「シンプル! シンプル!」と連呼する。伝えたいのは「わからない」や「わかります!」だろう。

澤部「佐藤くんが相葉さん好きなんでしょ?」

龍我「大好きです!」

相葉「な、な、なんでさあ、佐藤くんは好きになってくれたの?」

龍我「いやもう、ステージといまのギャップがもう……王子様のように素敵です。こんなカッコいいひといるんだとおもって」

「王子様」というのはおそらくとても人間的な存在なのだ。説明的、理知的であるよりも、行動する。それは表現に似ている。説明を超えたところにある。

好き過ぎて手で顔をおおってしまう佐藤龍我はあどけない。『真夏の少年』瀬名悟の役のためにアタマは黄いろいが、むしろ黒髪ショートの佐藤龍我で、相葉くんを好き過ぎて手で顔をおおってしまうヴィジョンを視る。佐藤龍我いいよ佐藤龍我いいよと友人に言いまくって、かれらが見たのは瀬名悟なので、ハデなやつが感情を爆発させているとかんじるようなのだけれども、実態はもっとあどけない。

それを保存するためにも、変身を繰りかえす舞台俳優の道へ踏み入っていってほしいなあとおもったりする。