曽田正人 冨山玖呂『め組の大吾 救国のオレンジ』第1巻。飛び抜けた主人公に、助演の生ま生ましい感情。読んで良かった。
“狭き門”をくぐるにはグレーやブラック、あるいはもっと不可解な色を経ることがあるかもしれない。そのときのヤバさというかアツさ。
「現場(げんじょう)で 救助に来た救助隊を要救助者が見る その時に
『最高の救助隊が来てくれた』と思われたいよな!?」
「ヨシッ」
「『研修のユルくなった世代だ』なんて思われたくねーよな!?」
「ヨシッ」
「じゃあ お前等『山上助教の救助研修で良かった』って思ってるよな!?」
「ヨシッ」
「本心かァ!?」
「ヨシッ」
追い込まれ、それに応える肉体の若さ。無謀過ぎたときには「座学からやり直せ!!」と怒鳴られもする。心身からあまりに離れたケレンばかりでは虚構にも生活にも飽いてしまうので、この行きつ戻りつする熱が嬉しい。
さいしょの現場から、恐い。