大漁、異漁。耀

タイトルは タトゥーのようなもの

「あーまあ蜆だから、漏れても淡水ですしね」

『おいハンサム!!』、第2話。

商談のときに、鞄のなかのタッパーの蜆がコトコト、コトコト活動している。

そのために、却って冷静な判断ができたり、「ちいさな命か……」と回想したり。

子らの幼少時ばかりではない。そのばめんに顔をだすのは、ちいさな蜘蛛。

 

いま三女(武田玲奈)は、マンガ家志望のヒモ体質(須藤蓮)と半同棲

長女(木南晴夏)のところには、妻帯者の男(久保田悠来)が通う。

次女(佐久間由衣)はモラ夫(桐山漣)の言動に腹を立て、荷物まとめて実家に帰る。

「ただいま。夜行バスで来た」

「おなかすいた?」

「うん」

演技と演出でみせるこのばめんの悲しくも美しいこと。

「人生の整合性かあ……。わたしも離婚したら(パパから)そんなふうに言われちゃうのかなぁ」なんて台詞も良い。

コメディということもあり、すぐに諭されて夫のところに戻されるのが怖いけど。

 

武田玲奈のメリハリある演技。立て板に水の科白に好感をもつ。

「わたしユウジときっぱりと完全に別れるから。人間は進化するから。こどものときに読んだ『社会・歴史』の教科書にも、女の人と男の人はいて、その時代から、人間は選び続けるって先生もパパもママも教えてくれたよね」

神妙な面持ちの吉田鋼太郎。ゆるく、いつまでも頷くMEGUMI

翌朝。

「わたしこれからトースト4枚切りにしようかな」

「パパと美香はずっと8枚切りだろう? (トひと口)サクサクがいいんじゃないか」

「わたしのなかでなにかが変わりつつあるの」

 

令和の恋と自立をえがいていくのか、昭和の価値観に回収されて終わるのか。どきどきしつつ視聴中。