大漁、異漁。耀

タイトルは タトゥーのようなもの

「ここ…俺の部屋だよな…一瞬他人(ひと)の部屋のような気がしちまったが…」

BOX~箱の中に何かいる~(3)<完> (モーニング KC)
諸星大二郎BOX~箱の中に何かいる~(3)<完> (モーニング KC)』。パズル、ゲーム、ルールの収拾がつかなくなって──規則から逸脱することのない物語も困るが──台詞の量が増えていく。喪失を抱えつつのハッピーエンド。人生だ。
エピローグは、一寸すごい。登場人物たちは箱のなかのなにかに《因果》を食わせて、記憶を、履歴を書き換えてでてくることになり、むかしのことは憶えていない。そしてじぶんの名まえや性別が、変わったことにも気づかない。


光二と、惠と、神宮智恵子三人のティーンは三角関係というよりももっとひりひりした友情で冒険をつづけて、それがたまらなく愛おしかった。