大漁、異漁。耀

タイトルは タトゥーのようなもの

2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧

イチゴではなく

劇団 山の手事情社 ニュージェネレーション公演『ほんのりレモン風味』観る。構成・演出は川村岳、名越未央。監修、安田雅弘。 〈今回出てくる登場人物のキャラクター、ストーリー、セリフなどは、山の手事情社の俳優育成法《山の手メソッド》を用いた稽古に…

現場仕事と恋物語

『大怪獣のあとしまつ』観る。 雨音ユキノ(土屋太鳳)が元カレの帯刀アラタ(山田涼介)をいまも想っている。冒頭、同窓会のばめんで恋愛映画であることが示されて、わなないた。 脚本、監督は三木聡。ふざけ散らかしているようでいて、まじめな愛が発露す…

(――夏休みの思い出はバイトと部活のフルコース! あっという間に溶けていった)

じゃのめ『黄昏アウトフォーカス overlap』。続編、番外編。「恋色ソフトフォーカス」「夜の空に光るもの」など。『黄昏アウトフォーカス』の「ドラマCDアフレコルポ」や『残像スローモーション』の「プロローグ」も。 真央と寿が夜に散歩をするだけの「夜の…

「こうやって何回も変更を重ねて 台本は出来上がるんですよ」

じゃのめ『黄昏アウトフォーカス』。高校の、映画製作部。 入寮初日 寒い春 初めまして よろしく と言った 俺の手を 取りもしないで 「…どうも」 冷たい目が 近づくな と 完全に閉じてた キャメラ担当の土屋真央。同室の大友寿がゲイで、付かず離れず、詮索…

「あんたがいちばん謝らんならん相手はもうこの世におらん」

崔哲浩の脚本・監督・出演映画『北風アウトサイダー』観る。 崔哲浩は在日三世だが、物語の匂いは二世のもの。オモニへの思慕だろうか。あくまで泥臭く、野心と感傷をナイマゼにした作りが良い。素直に進展してきた問題でもないのだから。 個人のエゴよりも…

〈虫も 人も 皆うつくし〉

我妻恵美子を観たくて東京文化会館 小ホール。舞踏の摂取。非言語的な。性差のない。社会生活とは異なるテンポを欲して。 「シアター・デビュー・プログラム 『虫めづる姫君』」観る。クラシック音楽と、舞踏。しかも日本の古典文学。それぞれのしっかりとし…

「人間には、二通りあるの。……いなくなるといなくなるタイプと、いなくなってもいるタイプ」

三木聡脚本・監督『図鑑に載ってない虫』(2007)。赤塚不二夫みのある『真夜中のカーボーイ』か。悪ふざけの連続のようで、急に泣かせる。 編集長(水野美紀)に命じられ、臨死体験ルポを書くべく「死にモドキ」探しをはじめる「俺」(伊勢谷友介)。相棒と…

YUJIRO IN EUROPE

映画では、皆さんの皮膚に、寒暖、つまり、冷たい温ッたかいの感じを差し上げることはできませんが、ええそれは、色を見て頂ければ、わかると思います。 画面がいきなりバーン! と変わると、近代設計の粋(すい)を凝らした、それこそ、本当にイカす道路が…