大漁、異漁。耀

タイトルは タトゥーのようなもの

2017-01-01から1ヶ月間の記事一覧

〈彼らは空間を、外観(みかけ)の変化にしたがって、美しい、または美しくない、と呼んだ。時間については異なり、/「時間とは生命の性質です」/と彼らは言った〉

高橋和夫訳、エマヌエル・スウェーデンボルグ『霊界日記 (角川文庫ソフィア)』 、たま出版から刊行されたものが1998年に増補・改訂されて角川文庫に入る。 高橋和夫によりボルヘスのことばが紹介されている。日本の90年代。ポストモダン的な横断、寛容があっ…

「考えてみると我々は自分の脳を自分のものだと思っているが 目に見えないものが出たり入ったりしているかもしれない」

水木しげる『神秘家列伝〈其ノ壱〉 (角川ソフィア文庫)』、紹介されるのはスウェーデンボルグ、ミラレパ、マカンダル、明恵。 案内役のねずみ男がのっけから「世の中には常識では考えられないようなアタマをもった人間がいるものです たとえば柱に頭をぶつけ…

「ぼくは『ついてこれるならついてこい』と思って作っているので」増田セバスチャン  『ほぼ日刊イトイ新聞』

〈25歳で原宿に6%DOKIDOKIをオープンして、気がつけば15年も経っていた〉 増田セバスチャンの自伝(的)(小説作品)『家系図カッター (角川文庫)』。語られるのは2011年まで。そのあと、東日本にはおおきな地震が来る。 妾の子である母とか、新興宗教にハマ…

〈「おめは手が不自由だから百姓はできねげんとも、頭(あだま)はいいんだがら、勉強(べんきょ)で見返してやれなぁ」/何度かいわれているうちに、清作も母の気持がわかってくる〉

渡辺淳一『遠き落日(上) (講談社文庫)』。映画は、1992年。新藤兼人監督による母子愛もので、暴露本的な原作(1979年)とはちがった匂いのようだけれども。 『遠き落日』は野口英世伝。「私」が取材にメキシコのメリダを訪れるところからはじまる。モダンな…

《毒液は淡黄透明でかなり粘っこく無味無臭の液体である》

アンガールズ田中がタイコブラを捕まえて食べる! という番組を観ていたときに「コブラは、神経毒。その毒液は黄土色」とつぶやいたのは、『遠き落日』で得た知識のせい。

「乱暴な子供ほど可能性を秘めている」  古川誠一

『ザ・ノンフィクション』「足立区 悪ガキ伝説 7年のキセキ」観る。悪童の物語はつらい。 「悪さ」ってやろうとおもってやることじゃない。そういう、(もどかしい)思いが通じないとか。 古川誠一のジム、パワー・オブ・ドリーム。キックボクシングを習いに…

東京のプリンスたち

起きてたら観る。観れた。『真夜中のプリンス』。 今回は「真夜プリSNS探偵団」。ネーミングはかわいい。企画としてはイマイチ。SNSでクロのひとにツッコめるわけなかろう。 企画の弱さを理解しつつ観るというのは、「かっこいい!」「かわいい!」と岸優太…

「僕はヒドイとき週6で行きます。ほぼほぼ住んでるみたいな」

『ニンゲン観察バラエティ モニタリング』。めっちゃでっかいジンジャーエールとめっちゃちっちゃいジンジャーエール。菅田将暉×松坂桃李。 濃くてぜんぶは追いきれないので菅田将暉のみ。十年に一人という俳優だ。なんでもぶっこんでくる。「新しい快感がち…

魔法と三宅健

〈テレビや雑誌で見かけるたびに「10代のころとちっとも変わってない」。そんな驚きと感動を目にする人に与え、“奇跡の37歳”と称される、三宅健さんにどうしたらタイムレスな美しさをキープできるのかを、ズバリ、直撃!〉、『BAILA(バイラ) 2017年 02 月号 …

ザック・エフロン主演、『WE ARE YOUR FRIENDS ウィ・アー・ユア・フレンズ』。監督はマックス・ジョセフ。 冴えない郊外。ストリート。青春。たとえばレオナルド・ディカプリオ主演の『バスケットボール・ダイアリーズ』(1995)とかエミール・ハーシュ主演…

「『22ジャンプストリート』を一緒に観て泣いたの覚えてる?」

『タイラー・オークリー 君は君のままで』(2015)。オープンリーゲイでユーチューバーのタイラー・オークリーのドキュメンタリー。 セクシュアリティ、政治的な立ち位置を明確にしつつサービス精神に溢れたコンテンツを提供しつづける。骨の太いことだ。こ…

「オカマだと? 今は2014年だぞ。ゲイとホモセクシャルは許す。オネエと呼ぶユーモアは俺にはないが」「……『人間の性』の授業で感化されてる」

『21ジャンプストリート』の続編、『22ジャンプストリート』! 前回は高校に潜入したが、今作では大学に。どちらも、パーティーのシーンは派手でこなれている。 アメフトで活躍するのはブラッド(チャニング・テイタム)。精悍で愛嬌もたっぷり。ギークなネ…

アメコミのアクやカッコよさはK-POPに通じる。

2008年のOVA『ネクスト・アベンジャーズ: 未来のヒーローたち』(2008)。お約束と、かならず加味されるおどろき。それをつなぐストーリーは大したことないが皆かっこいい。コドモの眼で見たときに、あこがれる。恋愛対象となる部分がどこかにある。

真樹日佐夫がでている。それがこの映画の価値。

貧しいものをみているとどうあがいても答えがでないような気がして、予算とは何か、脚本、ストーリーとは何かということを哲学的にかんがえてしまう。 映画『タイガーマスク』(2013)。ウエンツ瑛士主演の割には出番がすくない。そういった力の不備が随所に…

こんな子いたな。こんな子いるよな。

朝、目覚まし時計で起きる──小説の書き出しならば退屈極まりない「日常」が映画の冒頭になるとどうしてこうもドキドキするのか。 『ブルーラグーン 〜恋の目覚め〜』、2012年のテレビ向け映画。リメイク作。ブルック・シールズ主演(1980年。ミラ・ジョヴォ…

乳歯が抜けはじめたころのせかいのかがやき

『キャプチャー・ザ・フラッグ 月への大冒険!』、2015年のスパニッシュ・アニメーション。キャラクターが手足をあんまりうごかさない辺りに予算やノウハウをかんじてしまうけど、“CGアニメならではの快楽的映像表現”はとても好い。ウェットスーツに濡れ髪の…

岸くんは巨乳が好きで岩玄はニンニクが好きなの

『真夜中のプリンス』、芸能人がつくる一人鍋特集。ロバート馬場に連れられて、たんぽぽ川村の家とハロー植田の家。 「巨乳の女優」と言われておとずれたれた先がたんぽぽ川村で、岸優太も神宮寺勇太も岩橋玄樹もテンションいまいちだったけれど、かれらと共…

「初登校でゲイの黒人を殴ったりして何なんだ」

『glee/グリー』 のせいだ。 『21ジャンプストリート』、2012年の映画。高校の同級生だった二人が警察学校で再会し、そこでは意気投合、オトナになってトモダチになるということもある。 そんな二人にあたえられた仕事は、高校生のふりをして、クスリの供給…

〈「秘密の時間」は秘密の内に処理されなければならない。一日二十四時間しかないところに、こっそり「秘密の時間」を設定してしまうのだから、一日が短くなる〉 橋本治『失楽園の向こう側 (小学館文庫)』。 子供の世界観は、性欲抜きにして完成している。し…

〈渋谷と巣鴨は、方角がまるで違う離れた場所であるが、ひとつの共通項で結ばれている。それは熟女系風俗のメッカである、という事実だ〉

体験ルポ やってみたら、こうだった (宝島SUGOI文庫)" title="体験ルポ やってみたら、こうだった (宝島SUGOI文庫)" class="asin"> 編 (宝島SUGOI文庫 A も 1-2)" title="やってみたら、こうだった 編 (宝島SUGOI文庫 A も 1-2)" class="asin"> 本橋信宏『体…

つくられた青い瞳が見ること、見られることの罪をわすれさせる

『ジャニーズカウントダウン2016→2017』、きちんと観れて年が越せた。普段はひとに時間と金銭と空間をうばわれて暮らしている。だから独りで正坐視聴できたのが貴重。 グループごとに自選の2016年サンキューメドレー。 TOKIO「愛! wanna be with you…」でド…