大漁、異漁。耀

タイトルは タトゥーのようなもの

2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧

安部公房『友達』

配信、シス・カンパニー『友達』(新国立劇場・小劇場)。安部公房原作の、典型的な不条理劇。《疎外》をかんじている孤独な青年の部屋を、まったく面識のない大家族が訪れ、住みつく。監視と監禁。ドラマの密室性を高めるためには部活や会社などよりも都合…

「これより千六百年の休憩に入ります」

作・しりあがり寿、演出・天野天街。芸術監督に流山児祥。『ヒ me 呼』観る。 器のおおきい流山児祥と、器のおおきいしりあがり寿と、器のおおきい天野天街と。想像以上にファンタジーで、リアルで、古代で、現代だった。 物語のはじまりは現代の温泉場。そ…

「これも霊の仕業なの!?」「これは……タブレットのギガ不足です」「プランを見直しなさいよ!」

ホラー・コメディ『祟り蛇ナーク』(2019)。出家志願のイケメンと、二人のオネエ。 画の意識はつよい。フツメン、少年修行僧。練り歩く死体。流しっぱなしにしておいて、かれらが目に入るのは、わるくない。 しかし台本はゆるい。主人公ナーンと、祟り蛇と…

「物理学者でありながら、罪に染まらず」

フリードリヒ・デュレンマット原作『物理学者たち』(ワタナベエンターテインメント Diverse Theater)観る。上演時間2時間10分。 舞台は「桜の園」という名の、いまは精神病患者の施設となったサナトリウム。 自称ニュートン、自称アインシュタイン、殺害、…

監禁の予告

『准教授・高槻彰良の推察』第7話「四時四十四分の怪」。 「見られてしまったね……。これを説明するには、いろいろ話さなきゃいけないことがある。あまり楽しい話じゃないから、できればいまはしたくない。構わない?」 無言の深町尚弥に「やっぱり深町君は…