2016-09-01から1ヶ月間の記事一覧
2008年のオーストラリア映画『ブルー・ブルー・ブルー』、シコい。 他人から見てシコいものが青春だ。羨まれない若さなど、何でもない。 物語は、弛緩している。そうではあるけど好奇心を充たそうとする少年たちのドライブや、セックスや、サーフィン。かれ…
『46億年の恋』(2006)。原作は正木亜都(梶原一騎/真樹日佐夫)『少年Aえれじぃ』。 映画は、カチンコからはじまる。舞踏。抽象的な舞台装置。演劇的だ。 安藤政信と松田龍平を除くまわりのにんげんたちがよくしゃべり、そのつるみかたが邪悪で野蛮。 窪塚…
『バッド・ブロマンス』、原題The D Train。2015年の映画。ヘンリー・ジェブロフスキーがでていたのが、『ヒーローズ・リボーン』完走後として嬉しい。 監督、脚本はジャレッド・ポール、アンドリュー・モーゲル。 話としては簡潔で、感動的だ。 高校の同窓…
ウェス・ボール監督『メイズ・ランナー2: 砂漠の迷宮』。であうひとたちが陳腐なのは原作のせいか。 「謎」や「告白」を型として処理すればいいのに、妙に引っぱるから、細部をえがけなくなってしまう。それで見るべき画が生まれない。 原題はThe Scorch Tri…
ちゃんと見なくてもなにが起こっているかわかる映画は多く、ちゃんと見ないとわからない映画も多い。『メイズ・ランナー』(2014)は、ちゃんと見てるとなにが起こっているかちゃんとわかる映画。ウェス・ボール監督。イキがいい。ここには行動だけがある。 …
昔よりいろんなことが見えて、わからなくなる……。 おれたちのしてることが、いいことなのか、それとも……わるいことなのか。 『デジモンアドベンチャー tri.』第一章「再会」。丁寧な脚本だ。デジモンを知らないあたらしいこどもたちにも届くような。 高校生…
「擬音語でやりたいっつうのは仁が言いだしたんだよね」 「そうだね。ニホンゴ」 「日本で特有のものだからおもしろいし、それを海外に向けてもね」 「そう」 「こういうのがあるって」 「そうそう。日本人じゃなくてもうたえる」 「うたえるし」 「一個一個…
『料理王国 2016年10月号』、「店を持つ覚悟 料理人の“独立”とは」。 「北島亭」の北島素幸は、レジェンド。そこへ行きたい行きたいとおもいながらもうまく機会をみつけられない。古典。セルバンテスの『ドン・キホーテ』のような。電子書籍で古い書物は近く…
「親不孝が怖くて自分の人生が生きられるか!」というセリフでクライマックスを迎えるエッセイマンガ『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』。タイトルはなんだかシスヘテロの女性が原稿料のため未体験ゾーンに潜入、暴露するふうだけれども、作者の永田…
第3話、4話観る。 『HEROES REBORN/ヒーローズ・リボーン』、恋や自立をもとめつつ自らの超能力を持て余すトミー(ロビー・ケイ)が好い。自動車修理工場の甥っ子ホセ(Lucius Hoyos)も。 手許のアイデアをぼんぼん入れていったような脚本。「今」に対する…
リブートされた作品が佳かったので、シリーズ第1作目を。『霊幻道士』、1985年。 怖すぎて笑えるとか他人のモンスターっぷりを笑うとか、そういう笑いじゃない。真っ当なコメディ。“西洋の茶会”を師匠も弟子も知らずに参加なんていうのは落語に通ずる。 さい…
『キョンシー/リゴル・モルティス』(2013)。 リブートされて、完全なるホラー映画に。 なにも知らずに観れば映像美。香港映画だけれども、ハリウッドのホラーにJホラー、カッコいいもの詰めこんで、支離滅裂だが派手で好い。ストーリーがシンプルかつ重厚…
『パディントン』(2014)。 「ルーシーが作るマーマレードは、探検家がおしえてくれたものよりおいしい」「いつかロンドンに持っていきましょ」「40年もそう言ってるが、実現してない」 やりとりに、ひきこまれる。『マイ・フェア・レディ』や『アニー』の…
アメリカの悪意とノーテンキ。ホラーコメディ『ゾンビスクール!』(2015)。小説家志望のさえない代理教員を演じるイライジャ・ウッドが製作総指揮を務めた映画。 小学4年生への自己紹介で黒板に「CLINT(クリント)」と書いたら「CUNT(ま○こ)?」と返さ…
『幻の深海魚 リュウグウノツカイ』。対象の謎を解いたあとの、ナショナルジオグラフィックチャンネルの皮肉な結びは胸に沁みる。 「リュウグウノツカイが“海の怪物”だったのは、もはや過去の話だ。それはめったに姿を見せない無害な異形の魚。……まさしく“深…
フレドリック・サントゥール(淡水生物の専門家)、「ナマズは新しい環境に適応しているんだ。本来は夜間に食べるが、ハトの活動時間に合わせて昼に狩りをおこなうよう行動様式を変えた」。 「進化する巨大ナマズ」、生理的にハマる。ナマズは環境の変化につ…
『真夜中のプリンス』。内山信二と牛肉探訪。神谷町ポンド。肉のまえでプリンスたちは宮沢賢治のような擬音語を発揮する。ブリンブリン(神宮寺)でタユンタユン(岸)な神戸牛。 餃子編は表参道KITCHEN TACHIKICHIののち、実践。 肉を叩き、練る神宮寺勇太…
『GLITTER(グリッター) 2016年 10 月号 [雑誌]』、「Focus on HOT GUYS」というコーナー出来、第1回に與真司郎。若くてカラダ鍛えてて画像加工されていれば色っぽくないわけがない。乳首をだしていないのも良い。乳首が男の印象をおさなく、よわくする。 「N…
防弾少年団『YOUTH(初回限定盤)(CD+DVD)スペシャルデジパック/豪華ブックレット仕様』。野蛮な匂いがしない。ただただ清潔で、煽情的。どこまでもきれいだから、かれらの力づよさをおそれる必要はない。
「さいしょの『業の肯定』てのは親孝行に対する親不孝みたいなものだったんですが、そうじゃなくてイリュージョンの肯定っていうふうに、今は。言ってることはおなじだから、言い逃れはできますから」 『映画 立川談志』。書籍からの引用、過去映像など。 聴…
〈こわれて はしれなく なり ひとりぼっちで もりに すてられて しまった ろせんばす〉と〈もりの どうぶつたち〉のおはなし。 作みゆきりか、絵なかやみわ。『ばすくんのおむかえ』。 ばすくんが、町に帰ることができるらしい。 おむかえを まちのぞむ きも…
岸優太が餃子荘ムロで。裏メニュー・玉紅を説明する店主、「そうですねえ、ハードですよ」とニヤリ。 『真夜中のプリンス』は餃子店巡り。ちびすけバルではイタリアン風の創作餃子。セルクルを用いて羽根付き餃子を作るから、綺麗な円となる。 幡ヶ谷・您好…
『ふしぎなナイフ』。ファミリー向けの焼肉店のウェイティングスペースで読む。そこにあった本棚から。 作、中村牧江・林健造。絵、福田隆義。 ページをめくるごとに、ナイフに起こるふしぎなこと。かんたんな、動詞。だけどありえないことばかり。 ふしぎな…
『ヒーローズ・リボーン』、1話と2話を観る。
大石静脚本の『家売るオンナ』を世間知らずのおとこの子と観ること多く、そこから得るもの大きいが、妙齢女子がシェアハウスに至る回でおとこの子が「こんな生活あるわけねえ」と夢にもみなかったという顔していて、いちいちおしえはしないけど、となりでこ…
『サイレントヒル』(2006)。監督クリストフ・ガンズ、脚本ロジャー・エイヴァリー。 絶叫し逃げるだけのアトラクション映画にすることなくきれいにストーリーを盛りこんで、原作であるゲームの設定もきちんと。 映画の主人公は若い母親。一人娘が夢遊病、…
マヨネーズのふしゅーという溜息を星の口から聞いてしまった アークトゥルス、スピカ、デネボラ、星の名をポケットに入れて非常階段 蒼井杏の歌集『瀬戸際レモン (新鋭短歌シリーズ27)』。書名からもわかる、あるきだしたばかりのとしごろ。 地下鉄の券売機…