「落語協会百年興行」三月十日、昼の部。
春風亭一蔵 「置泥」
三増紋之助 曲独楽
古今亭文菊 「つる」
鈴々舎馬風 漫談「楽屋外伝」
ロケット団 漫才「四字熟語」
入船亭扇太 「ぞろぞろ」
五街道雲助 「勘定板」
林家正蔵 「四段目」
仲入り
口上 林家正蔵
立花家橘之助 浮世節
桃月庵白酒 「百年目」(前半)
入船亭扇遊 「百年目」(後半)
一席目から真打で、演目も明るく、賑やか。豪勢な布陣の半ばに入れられた二ツ目・入船亭扇太も「ぞろぞろ」のファンタジーを好演した。
芸協で聴くのと異なり、ベテランは良い意味で太々しい。文菊の場の支配力。大病をしても淀みのない馬風。ギリギリを攻めるロケット団。
人間国宝・五街道雲助がここで尾籠な「勘定板」を演るのも好い。まさか、彦いちの「遥かなるたぬきうどん」を作った三遊亭円丈の「肥辰一代記」(おわい屋の話)を連想してというのでもないだろうけど、きたないものが見えそうで見えない、なかなか凄い噺だった。
立花家橘之助も小唄をラフに演って楽しい。
「百年目」。桃月庵白酒と入船亭扇遊のちがいを愉しむ。