大漁、異漁。耀

タイトルは タトゥーのようなもの

2022-11-01から1ヶ月間の記事一覧

〈此処を死場と定めたるなれば厭(い)やとて更に何方(いづかた)に行くべき〉  樋口一葉『わかれ道』

私は明日(あす)あの裏の移転(ひっこし)をするよ、余(あんま)りだしぬけだからさぞお前おどろくだらうね、私も少し不意なのでまだ本当とも思はれない、ともかく喜んでおくれ悪るい事では無いからと言ふに、本当か、本当か、と吉は呆(あき)れて、嘘で…

「♪この晴れた土曜に、グチャな、グチャな、グチャなものを見に来てくれて……偉い」  近藤良平

近藤良平、黒田育世『私の恋人』観る。演出、振付は二人で。初演は2004年。 黒田育世のダンスはどこで観ても悲劇過ぎず、喜劇過ぎず、おもしろい。それがふしぎだったけれども、幾度も再演されてきたこの共演作で謎が解けた。プロレス頭だ。 キャッチーな近…

帰還と再会。あるいは、再会と帰還。

N.S.カールソン作、J.アルエゴとA.デューイ絵、『マリールイズ いえでする』。 マリールイズは、ちゃいろのマングースの おんなの子です。 さとうきびばたけのなかにある ちいさな かやぶきのうちに、 かあさんといっしょに すんでいます。 マリールイズは、…