大漁、異漁。耀

タイトルは タトゥーのようなもの

2017-04-01から1ヶ月間の記事一覧

「僕がチャンピオンでいるあいだは、必ず会場を満員にしますから」 竹下幸之介

DDTプロレスリング「MAX BUMP 2017」観戦。Amazonビデオのコンテンツ「ぶらり路上プロレス」でどんどんDDTを好きになり、竹下幸之介を観たくて観たくて足をはこんだ。後楽園ホール。 なにしろ「ぶらり路上プロレス」がおもしろい。キャラクター、パーソナリ…

〈芸術が美を拒否した時から、ぼくは翻訳が可能になったと思う〉  安部公房

安部 私なんかの体験ですと、一番自分のプロセスがわかるのは芝居なんです。観客が直接的だからでしょうね。それを見ますと、だいたいテーマを思いついてそれがものになるのに二年かかる。最初はなんというかな、読者としてある現実を見るんですよ。まだ読ん…

優しくて甘い声の、ツッコミ(その空恐ろしさ。フィクションにあたえられた可能性)

「こりゃダメだ。しなないし、ころせない。すくなくとも『先生』としては」──菅田将暉の科白。すげえなァとおもって観た。 『映画 暗殺教室』(2015)。美しさに甲乙はないが、順列によってオドロキが生まれる。今作は山田涼介、菅田将暉、加藤清史郎とオド…

(トキャベツに水をやりながらその名を披露する)「これがキャンディーじゃ。これがキャサリンじゃ。これがのう、キャロラインじゃ」

『忍たま乱太郎 夏休み宿題大作戦!の段』(2014)、加藤清史郎、林遼威、大八木凱斗ほか子役大活躍。1作目の三池崇史監督作品とは趣の異なる田崎竜太の仮面ライダー、スーパー戦隊的な軽快さと殺陣。イケメン俳優がどれだけ画面に入っても皆イケメンに映るの…

「ワァも、野菜と毎日、戦争してらァ」

片想いの主人公。監督は横浜聡子。『ジャーマン+雨』公式ページの「監督について」によると〈楳図かずおを誰よりもリスペクトし、カラオケでは椎名林檎を熱唱、候考賢の映画が大好きで、坂口安吾を愛読するも、精神年齢は小学生並と自認する、悩みは多く言葉…

「最低な男」「それがプロデューサーよ」

話題になることもなく消費されるたぐいのB級映画の現場を舞台に──と観はじめたものの受けとめる心地が徐徐に『サクラメント 死の楽園』、カルト教団の物語のような。 イギリスの録音技師・ギルデロイ(トビー・ジョーンズ)がイタリアのホラー映画制作に関わ…

異端をめぐる共感の方法

野嵜好美主演、『ジャーマン+雨』(2006)。監督脚本横浜聡子。 断言しつつも抑制の効いた語り。ナレーションは助演の藤岡涼音。 語り手の役を脇に委ねた物語。そこにはある種のバディが約束されている。他人のことだから言い訳めいた自己弁明に陥ることもな…

「明治以来、日本人はヒューマニズムにかぶれて、せめて隣人に接近しようとアクセクしているのだよ。しかしうまくいかないで、で、うまくいかないからこそ進歩しているのだよ」  三島由紀夫

20代のノンケとテレビ番組『ビートたけしの私が嫉妬したスゴい人』観てた。美輪明宏が紹介しようとしている人気作家を「黒柳徹子だ」と言う。なるほど……。現代らしい正しい推察ではある。答えはもちろん「言うまでもなく」三島由紀夫だ。 亀梨和也が自転車メ…

《社会的分断》

表紙、村上虹郎『GALAC 29年5月号』。ずるさがない。繊細というのはことばをもたないことかもしれない。 雑誌の特集は、「フェイクニュースが世界を騙す?」。 林香里がおもしろい。〈トランプ氏は、事実の積み重ねや真実の提示より、人間の感情的な傷つきや…

「昔『ラ・ラ・ラ・ラブホテル』て映画つくったんだけど、そんときこういうラブホさがしてたんだよね」

脚本、監督タナダユキ。窪田正孝目当てで観たらホンのチョイ役。まどろみながらもカネをせびるダメ男として。 ジャケットから『新幹線ガール』的な品位やサービスに長けたヒロインかとおもっていたら、女性の書き手による日本の現代文学にありそうな、感じの…