大漁、異漁。耀

タイトルは タトゥーのようなもの

「僕はヒドイとき週6で行きます。ほぼほぼ住んでるみたいな」

『ニンゲン観察バラエティ モニタリング』。めっちゃでっかいジンジャーエールとめっちゃちっちゃいジンジャーエール菅田将暉×松坂桃李
濃くてぜんぶは追いきれないので菅田将暉のみ。十年に一人という俳優だ。なんでもぶっこんでくる。「新しい快感がちょっとありましたね」
カラオケボックスの店員に扮する。「ザ・ゆとりっ子というか、さとりっ子というか……。さとり世代代表みたいな感じがいいかなー、と」コトバのうえでは普通。出オチ的なものはない。だから、凄い。
俳優としておかしなことを演る。美意識はあるが、カッコつけてない。マネしてない。イメージのなかを、モグラのように掘り進む。
たとえばお笑い芸人で、理屈を語っているだけのコントやキャラクターがある。こじらせていることを説明しちゃう。一人称で。
漫才ならば理屈をこねるところにおもしろさがあったりするけど、コントのばあいは演じなければならないはずで、そこに観客をついてこさせる。
俳優には、漫才や複数人のコントのようなツッコミ役がいるとはかぎらない。ひとりで走ってしまうと客がついていけないことがある。それが菅田将暉にはなくて、どんどんどんどんおかしくなるのに、ついていける。かれの閃き。その輝き。みんなが理解できる。
「ヘンなドキドキがありますね」、「いいですね違和感って」と日常を非日常に変えていける。