大漁、異漁。耀

タイトルは タトゥーのようなもの

〈なぜあの子は 普通の子たちと ちがうんだ……〉

小さなバイキング ビッケ [DVD]
『小さなバイキング ビッケ』、ドイツの映画。2009年。監督、ミヒャエル・ヘルビーク。
これが滅法おもしろい。大人が笑えるジョークがたっぷりで、それを聞きのがしてへいきなひととはべつに友だちにならなくていい。
劇中歌の歌詞に「風呂に入らずカラダは臭うが そんなことは気にしない もっとたっぷり飲めばさらに ひどい臭いになる」。飲んだときニオイの酷さなんて、コドモがよろこぶギャグではない。
ナレーションと映像がまるで逆とか、水中コントとか、ベタなところまでも愛しい。
登場人物たちのモチベーションとしては、『フォレスト・ガンプ』『ホーム・アローン』『スパイダーマン』辺り。世界の匂いは『ヒックとドラゴン』に似ている。
ビッケ(ヨナス・ハンメルレ)の父親も、母親も親馬鹿。だけどそれぞれもとめるものがちがう。ハルバルとうさんは《勇気》を。おかあさんのイルバは《賢さ》を。ふた親から愛されるというのは夢物語。この部分だけでもフィクションが濃くなる。