大漁、異漁。耀

タイトルは タトゥーのようなもの

こどもたちはスプリンクラーがだいすき

サマー・インフェルノ [DVD]
『サマー・インフェルノ』(2015)。製作総指揮ジャウマ・バラゲロ。監督アルベルト・マリーニ。スペイン、アメリカ合作映画。
棄てられた邸を利用した、スペインのサマーキャンプ。子どもたちに英語を教える目的でアメリカ人を雇うが、かの女たちの眼にはキャンプ場としていかにも暗い。そとにはぶきみなひとたちがキャンピングカーで暮らしてもいる。


気味のわるい描写や速度と予想を裏切りながらの展開はみごと。
謎を解いていくとオカルトにぶちあたる、というわけではないのだけれども、ゾンビになったにんげんが正気にかえる。そのスイッチは悪魔憑き、オカルト由来のアイデアなのかなあとおもう。そうなるとあいてをかんたんにころせなくなるし、だれが味方かもわからなくなるし。
ホラーというのは、現実の断面だ。古典的なゾンビ映画は自我をうばわれた集団性が怖かったわけだけど、この映画では他人の二面性、多重性の怖さ。裁けない、自己を正当化できないというかたちでいまを切りとる。