大漁、異漁。耀

タイトルは タトゥーのようなもの

〈母は官能的な生れつきであった。物の感触を愛した〉

母の肖像 (新潮文庫) 村岡花子訳、パール・バック母の肖像 (新潮文庫)』。

町じゅうの少年少女が砂糖天幕(シュガー・キャンプ)に集って、砂糖楓(メープル・シュガー)の汁をかき廻し、薪を添えて火を盛んに燃やす。大抵は雪がつもっているから、シロップが出来あがるまでのあいだにトボガン橇やさまざまの遊びが行われる。みんな真赤な頬をして、誰の眼もいきいきと輝いて、どっちを向いても哄笑と悦楽ばかりだ。