大漁、異漁。耀

タイトルは タトゥーのようなもの

藤元敬二。ワスレナグサ

週刊金曜日 2015年 10/16 号 [雑誌]
週刊金曜日 2015年 10/16 号 [雑誌]』。おおきく舵を切らざるを得ない政治の話には近づかないが、写真家・藤元敬二の記事を読むために買った。
東アフリカのセクシュアルマイノリティを撮る「ワスレナグサ」というプロジェクト。その報告は、藤元敬二の近況でもある。
ケニアの男娼フェリックス。その歓びも哀しみも写真に収められている。

「セックスの時くらいは自分を忘れてしまいたいんだ」
そう言いながら、目の下にくっきりとしてきた皺に触れる。その横顔には、常人が見せまいとするそれを世間に吐き出し続けてきた人間の潔さ、そしてはかなさが刻みこまれていた。