田口ランディ原作『コンセント』。2002年の映画。監督、中原俊。流石。
摩擦をのがれるための術というのはえぐいものだけれども、えぐいものをえぐいままにえがいても商品価値は生まれない。ひとを喰ったあけすけさにより笑える映画となっている。主演は市川実和子。
母親役の二木てるみの白髪。すごくわかりやすいカツラで、笑える。
「株っておもしろい?」
「おもしろいっていうか……ヘンだよ、すごく。相場ってね、うごかしてるのはおとこのひとなのに、ヒステリックなおんなみたいに感情的なの。すこしの刺戟ですぐカッとなって。そのわりには勘が良くって未来を予知したり。……世界規模のシンクロニシティを起こしたりするの。経済ってけっこうオカルトなの」