大漁、異漁。耀

タイトルは タトゥーのようなもの

「わたしってばかね。ほめられなくても平気みたい」

センターステージ (字幕版)
センターステージ [DVD] 仕事のハナシとしても恋の物語としてもすぐれている。監督ニコラス・ハイトナー。バレエの映画『センターステージ』(2000)。
身の処しかたが佳い。踊りもそうだけれど、それぞれの人生どのように舵を切るか。
名門校に入ったものの、登場人物たちはプロポーションや動きだったり肌の色や育ちだったり、エリート特有の性格だったり。めいめい弱点をもっている。それをフルイにかけて、淘汰してというのはフィクションではない。展開にアクロバティックなところがなければ、現実世界の劣化コピーにとどまるだろう。
一矢報いる。それがおおきな影響をおよぼす。そのさまをひと息に観ることができる。
先生と生徒で対立もする。ダンサーとしてえらばれるのはわずかな者のみ。しかしえらばれたにんげんがほんとうにいちばん才能をもっているのかどうかは、むずかしいところ。最もトラブルがなかっただけかもしれない。歯向かわなかったためかもしれない。


権威が若者を選定する、というのは厳然たる事実だし、それゆえに反逆、独立して若者が異なるところに権威をもとめることにもなる。といって、後足で砂をかけていくような、恩知らずな言動があるわけではない。この映画がすごいのはそういうところ。
マイケル・ジャクソンジャミロクワイの曲もでてくる。