大漁、異漁。耀

タイトルは タトゥーのようなもの

刑事(成田浬)のばめん、演出がシュールで良かった。

ひらがなカードマジック ([バラエティ]) B機関『大山デブコの犯罪』観る。ザムザ阿佐ヶ谷
B機関を主宰するのは舞踏家・点滅。ゆえに舞踏パートは滅法良い。
点滅の腕や背なか、ほかの俳優の何名かもボディメイクを施されていて、これが現代的な意匠というか、ポップで繊細で、画家(吉澤舞子)に外注。
といったって、公演期間中毎日描くわけだから旅の一座に違いなく、「手品使い(魔法使いでもある)」には魔法つかいKOJI。
演出やひとあつめというのはふしぎなものだ。ことにテラヤマ的な「見世物小屋」というのはなにかがハッキリしていれば、プロの俳優である必要はない。B機関のキャスティングはみごとだった。
しかしそのぶん、アドリブには通俗的なところがあって、作品の虚構性をおびやかすようにおもえた。アドリブは、ただ風俗をとりこめばよく、半端な批評性は削がぬとテンポがわるくなる。


大山デブコは巨大な人形の頭と、ばめんによってさまざまな肢体をもっていた。これがおもしろかった。複数人で演じてみたり、一人でデブコになってみたり。
さいごに血肉を得たデブコが、雷鳴轟くなか四股を踏む。凄く良かった。そこから祝祭へと雪崩れこんでいく。物語を放棄して突如《劇》へと変貌する多幸と、ストップモーション。ああこれだ。これを観たくて近々にテラヤマ戯曲を上演するところをさがしていたのだった。


B機関のつぎの公演は「2019年 夏」だという。矢継早に作品が繰りだされる現代において、1年後とは、なんとまあ遠くのことか。