大漁、異漁。耀

タイトルは タトゥーのようなもの

トゥンク ティモシー・シャラメ ほか

うるわしの宵の月(3) (デザートコミックス)

やまもり三香『うるわしの宵の月』第3巻。

「手を出してみて 好きかどうか確かめるって おかしいでしょ

順番逆でしょ」

「だってオレ

今までこんな プラトニックなの 経験したこと ないからさ」

キスが駄目なら手をつなごう。琥珀は提案する。宵は「――でも また 男の子同士って 間違われるかも しれないし」とためらう。

「オレ、そういうの どうでもいい」と言う琥珀がイケメンである。こだわりがない。世界も理想もぼんやりしている。だから目のまえのかがやきにおどろき、執着してしまう。

目が

合うだけで

なんで こんな気持ちに なるんだろう

美しく素直な宵と琥珀。ウブな読者としてはこのままつづいてくれればと願うが、恋に鞘当ては付き物。顔立ちのちがう第二の男性王子が登場する。苗字もオウジなのだという。大路拓人。

市村琥珀にはのびやかな逞しさがある。その肌の匂いをなつかしみ、リアルで知ってるあのひとこのひとを当て嵌めて読みもするが、大路拓人は虚構の仔犬のけはいがあり、俳優でキャスティングなど試みる。この清純(天然のようで計算づくの)は、高橋文哉だろうかと。