大漁、異漁。耀

タイトルは タトゥーのようなもの

4年ぶり。吉祥寺

『吉祥寺寄席』第58回「おめでた芸で、笑って祝う4年ぶりの再開!」行く。

演目は春風亭三朝「松曳き」、翁家和助「太神楽 おめでた芸を満喫」。仲入あって立川龍志「寝床」。

 

「松曳き」は“主従の粗忽”といわれるように殿様がそそっかしければ、家老の三太夫もそそっかしい。メインとなるのは三太夫で、届いた書状の「御貴殿様」を「御殿様」と読み違える。そのドタバタ。

春風亭三朝はかなり陽気に振っているが、職人たちの三太夫への態度、三太夫の殿様への態度に不器用な畏れ、生活上の渋みが表れているような落語家はいるのかしらと一寸おもった。

ゲストコーナー、翁家和助。畳敷の講堂で太神楽を間近に堪能する愉しさは別格だ。観る側の反応も、いわゆる寄席(よせ)よりずっと盛り上がって渦を巻き、興奮する。いまの暮らしとはやや遊離した太神楽を身近なものにすべくさまざま発案する翁家和助が魅せた。

 

立川龍志「寝床」。マクラは、明治期の娘義太夫の人気ぶりなど。義太夫の隆盛を伺ってからのハナシ、旦那芸の遠慮と図々しさに愛しさがある。

立川流で聴く「寝床」のコメディとして練られたかんじ。好きだ。