大漁、異漁。耀

タイトルは タトゥーのようなもの

「きみはもう、ここの人間だよ。ここのコーヒーを飲んだだろ」

TVLIFE首都圏版 2021年 8/6 号 [雑誌]

ドラマ『准教授・高槻彰良の推察』、びっくりするくらいおもしろい。

いくつもの挿話を並走させぬシンプルな語りゆえに、原作小説からのコミカライズ、さらにドラマ化という整理、洗練が意味をもつ。佳く刈りこまれている。

「TV LIFE」伊野尾慧の「神宮寺君のことも『かわいいな』『チューぐらいしてもいいかな』とか思ったり」なんて、ただのサービス精神でしょうと警戒していたら、伊野尾演じる高槻と深町尚哉(神宮寺勇太)、なかなかのバディだった。

民俗学をあつかっているのも好みで、話をあつめるほどに遠ざかる怪異。しかしフィクションだから主演助演は怪異を蔵する。

伊野尾慧の声を聴いてるうちにドラマがはじまり、解決する。声にもっていかれるドラマは、久しぶり。