水木しげる『神秘家列伝 (其ノ2) (角川ソフィア文庫)』。紹介されるのは安倍晴明、長南年恵、コナン・ドイル、宮武外骨。
安倍晴明の章で〈例えばカラスがどこかの屋根でカーと鳴いたとき 不吉な感じは誰でもする しかしそのカーがどのように不吉なのか その原因は何かといったさまざまなことを読みとる または感ずる力とその具体的な対処方法を知っていることが肝心なのである〉と。
〈空気も空気と名づけると空気があるような気がする そのようにある種の“霊”を式神と名づければそれはそれで一式神ということになる〉
まァ
陰陽道といっても
ある程度の芝居が必要であり
その芝居の素材をみつけるのも晴明はうまかったのだろう
下手するとサギもいいところである
人はおどろかされればおどろく
それをうまく利に導くわけだから漫画をかくよりすごい才能だし度胸もある
ここでとりあげられているひとも、そのまわりのひとたちも常識や非常識に振り回される。生というのはたいへんだ。