大漁、異漁。耀

タイトルは タトゥーのようなもの

廣木隆一監督の『僕らは歩く、ただそれだけ』(2009)を一寸連想。女子や男子がふらふらしている。

映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ
映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』(2017)監督、石井裕也
石井裕也×池松壮亮にはドラマW『エンドロール〜伝説の父〜』(2012)、『ぼくたちの家族』(2014)などある。
石井裕也松田龍平は『舟を編む』で。
そういうふうに、ならべていくと視えてくるものもあるかもしれない。詩集『夜空はいつでも最高密度の青色だ』の最果タヒは1986年生。映画化した石井裕也は1983年生。
同世代として括れば、二人の作者が皮膚でかんじてきたものは近いといえる。職業的な部分では石井裕也のほうがヒトと接してきたし、生活者を知っているだろう。その石井が現代における東京の若者たち──というのは、石井監督よりも年下および年上の、低所得クラスタ──の物語として《詩》を翻案した。
看護師と水商売のダブルワークで日を送るヒロイン(石橋静河)が将来への恐怖を抱えて生きているとおもうとつらい。対するおとこたちには池松壮亮松田龍平田中哲司ら。ざっくり言えば、息抜くことに習熟している、したがっている。
池松壮亮演じる慎二は、頭の回転が良くて世のなかのことをわかっているとおもいたがっているが病的に不器用で、そこはなんだか詩人のようでもある。
こんなにはっきり熱を放つ池松壮亮は初めてだった。