志村貴子『さよなら、おとこのこ』第2巻。
ぜんぶわすれたくなるとき、たぶんある。すべての関係を絶ちたいとか。その表れの一つとして、子どもになりたいとねがうというか、子どもになってしまう。
心の声というやつもでてくる。ナチュラルな絵だから舞台設定同様の小劇場の舞台の如き感覚を味わいながら読む。
オレの話さ
たくさん話すから
裕太がお芝居にしてくれる?
子どもになることで、かつてのじぶんに似たタイプのにんげんをながめることができるようになる。その長所、短所。ときにえぐられる。
裕太は、前途ある脚本家の卵。その兄・勇紀とつきあっているのがある日子どもになってしまったかなで。
かなでは、べつのおとこに片想いしていた。かなでも勇紀も若いから、いろんなことに引きずられて大泣きしたりもする。
〈近頃 思い出すのは夢の入り口にも立っていなかった 子供の頃のことばかり…〉