『マイホームヒーロー』との出会いは7巻の表紙。きれいだなー、かっこいいなーとおもって読みはじめた。
6巻までの表紙はおじさん(主人公)で、だから手に取る機会もなかった。
山川直輝・原作、朝基まさし・漫画の『マイホームヒーロー(1) (ヤングマガジンコミックス)』。
鳥栖哲雄 47歳
おもちゃメーカーの営業職を
やっている
趣味は推理小説を
読むことと書くこと
ネットの小説投稿サイトに
10年前から投稿しており
計50本の作品は平均100件
近い閲覧数を記録している
まぁ評価は中の中だ
アマチュアの人生。娘と妻。家族がいて幸福だ。ところが「ちょっと探偵ごっこをやった」ために殺人を犯すこととなる。あいては半グレ組織の一員だ。たちまち嗅ぎつけられてしまう。
逃げなければならないし、家族を守らないといけない。追われる状況が物語を疾走させる。
現実世界に酷似した舞台設定であれば、書き手の人生経験がモノを言うだろう。若者に書けるリアルは青春一つきり。それは永遠や瞬間に属しているので、なかなか物語にならない。
しかし若者の、なにもかも持て余した時季は佳い。多彩な登場人物たちに囲まれた劇的状態ならば衝動や計算も物語になる。『マイホームヒーロー』はエッセイ的青春でなく、血の匂いのする物語があちこちから湧き出でる。
どんな人物もドラマを抱えているものだ。だから衝突する。喧嘩になる。その当たり前を手際良く描いて快い。
僕がこれまで書いてきた
50作のミステリーに
出てくる殺人犯たちは‥
一体どんな気持ちで
いたんだろうな‥‥?
一度も‥‥
考えたことがなかった‥