大漁、異漁。耀

タイトルは タトゥーのようなもの

芸術新潮 美 少年

芸術新潮 2021年6月号

芸術新潮』2021.6 特集「新・永遠の美少年」。撮りおろしスペシャル・グラビアに 少年。

若き日のジョセフ・バンクスの肖像画が典型的な美少年で眼をうばわれた。色白、細面、まなざしに物憂げな印象。瞳につよい確信がやどれば少年期は終わるだろう。

18世紀イタリアのジャコモ・チェルーティ描く少年は、鼻や唇がたっぷりして涙袋もしっかりある。現代的な鮮やかさで一寸おもしろい。

 

 

「どの作品が、一番美少年だと思いますか?」と問われて佐藤龍我が挙げたのはイジドール・ピルス『ガルニエ宮のメルクリウスのための習作』。心身の躍動を予感させる裸の少年だ。

裸でも堂々としていて自信がある。しかもカッコいいから。俺だったら恥ずかしがると思います。

美少年に必須な要素を聞かれて「『美少年』だと思う自信」と答えてもいる。佐藤龍我にとって《自信》は思想なのかもしれない。

 少年への質問ページでは藤井直樹も自信について語っていて、「そもそも、一番最初に『東京B少年』という名前をつけてもらった時、自分はあんまり顔に自信がなくて、重いなぁと思っていて。それを見透かされたのか、ある時ジャニーさんが『You、顔がいいんだから自信持たないと』ってアドバイスをくれたんです。改めて自分のことを褒めてくれたので、自信がついたという思い出があります。嬉しかったですね」と沁みる話。

岩崎大昇の「男の人と女の人のあいだ」、「概念があんまりない」という美少年観に大昇らしさをかんじた。